封印戦記、クリアしました!
感想とか考えたこととかを勢いのまま書いてます。とりとめのない文章だと思いますが、クリアした直後のこのタイミングしか書けないものがある……!と信じて。
(あと、まったくの自分ごととして目次機能の練習を兼ねています。あれこれと試しながらアップしてるので、レイアウトがおかしかったらすみません)
ストーリー
厄黙のぶっ飛んだストーリー(過去かと思いきやまさかのパラレルワールド+オールスターお祭りシナリオ)に比べると、とても真面目、かつ丁寧に「あの時代のハイラルにあったこと」を描写したお話しで、厄黙スタイルが来るのではと身構えていた自分はちょっとだけ驚きました。
どっちが好きかと言われれば私は断然封印戦記型が好きなので、全体的な雰囲気はとても好きです。
もちろん「これほど危機的な状況でこんな広範囲に戦線伸ばせるわけない」とか「領地合戦できるくらい時間や物資に余裕があったの?」とか言い出すとキリがないので、その辺はゲーム都合として脳内で処理するので問題はなかった。オタクの脳は自分に都合よくできている。
ただそのぶん、何でもアリなケレン味、スピンオフ作品の特権である派手な面白さを捨てている(これは後述のキャラクターにも関わってくる)ともいえるので、この辺りは難しいところだなぁ、と思いました。
ここで現代から英傑たちが参戦!みたいなわちゃわちゃ感も欲しかったといえば欲しかった…ので、DLCで来るよね?よね?みたいな気持ち。夢幻の何ちゃら〜みたいな、ノブヤボで最後に追加されるシナリオ的なノリで!モーションはコンパチ(使い回し)でいいから!いやゴーレムのコンパチリンクさんは無理だけども!腕が伸びたり変形したり……したらそれはそれで面白いけど!!
キャラクター
既存キャラ(姫様・ラウソニ夫妻・ミネル様)
概ねTotKでのイメージ通りという感じで、外さない手堅さを感じました。
姫様のゴーレム試乗とかラウル様の脱走エピソードとか、プレイした人が印象に残るだろう要素はきちんと拾っていたし、龍の泪ムービーとの前後のつなぎも綺麗。
全体的に、ムービーのカットがすごく凝っててかっこいいな〜!と。
それなりに長さもあるけど、カメラワークはメリハリが効いていて飽きないし、目線や手の動きなど細かい演技も拾っていてドラマチック。
ゼルダ本編がこれだとクドいと思うんですが(ゲームのメインはストーリーではなく操作そのものの楽しみだと思っているので)、ストーリーに沿って戦場の一場面を体験する、言うなれば古式ゆかしい「面クリア型ゲーム」である無双にはこのくらいの濃さがあっていい。
新規キャラ
1・古代の英傑
百年前の英傑・新英傑がすでに存在する上でどうなんだろう〜とやきもきしていたのですが、どのキャラも新しくて良かった!
百年前の英傑の逆をいく造形なのかな、と思っています。
ダルケル→アーガスタ(熱血→老成)
ウルボザ→アルディ(リーダーシップ→優柔不断)
リーバル→クラフィカ(生意気→成熟)
ミファー→キア(落ち着き→未熟)
特にキアちゃんが好きです。キャラ的にも性能的にも。カプ厨としてはおいおいカドランとくっつけばいいな〜と願ってます。隙あらば騎士×姫。
ゲーム的には風+各種属性の暴風でだいたい解決するので、固有の属性攻撃が出せる三人はよくお世話になりました。クラフィカはよくカラモと組ませてました。お話的にもしっくりくるし。
2・カラモ&謎ゴーレム
カラモ。
お前喋るのかよ!(第一声)
可愛くて強かった。属性攻撃がものをいうこのゲームにおいて最強では……??あと走りポーズがめっちゃ可愛い。ちゃかちゃかしてる!
コログに近づくと専用セリフ言ってくれるのも可愛いし実用的だして超優遇。
優遇されてても鼻につく感じがしないのは、一にも二にも「コログだから」につきるなと思いました。コログなら何やっても大丈夫、という安心安定のコンセンサス。
謎ゴーレム。
シューティングかい!(第一声)
ゴーレム=ロボだから好きにやってもいいよね!とスタッフさんが伸び伸びと楽しまれてる感のあるモーションが大変好きです。ロボットものでやりたい演出全部盛り!変形!伸びる腕!ミサイル!レーザー!ジェット噴射!飛行形態!
ゼルダと名のつくゲームで弾幕シューティングやらされるとは思ってませんでした。何だこのゲーム(褒め言葉)
槍モーションのスマッシュ、当てにくいけど技演出で一番好きです。ワイヤーはロマンだ……!
リンクさんの使用感を残しつつ、基本はゴーレムというところがポイント高いなと思いました。弓をクルクル回すところとか。
シンクストライクはカラモとやるのがもちろん好きなんですが(乗る前にボヨン、とするのがとても可愛い)、個人的にアーガスタとの組み合わせがお気に入りです。背中に乗って「おーっ!」みたいなポーズとるやつ。
3・各部族の新規キャラ
正直に。
困る。すごく困る。
歴史を鑑みればそういう人たちはいたと思うし、歴史には残らなかったものを描く、という作品のコンセプトとしてはバッチリなキャラたちなんだけど、何にしても、突然すぎてちょっと戸惑う。そしてその戸惑いが最後まで抜けませんでした。
言葉だけでもTotkで出てきたキャラなら知っているので「あーあの人ね!」ととっかかりもあるんですが……何ならラナリアさんの方が「石碑の人」として親しみがある。
完全に趣味の領域だと割り切れたら良かったんですが、半端に武器強化とかチャレンジとかの解放要件なんかにも関わってくるのが微妙に煩わしくて、キャラ自体に問題はないだけにもやもやした気持ちが残ります。ショニちゃんとか、もっと事前にあれこれあったらきっともっと好きになった。キャラは悪くないんだよ本当に……!!
個別のキャラ雑感
・ミネル様
最高に好きになった。
このゲーム作った人、ミネル様大好きだよね…?て思いました。やりたい放題すぎる!
物静かで上品な姉上がお出ししてくるゾナウギアがことごとくトゲとか鉄板とかロケットとかの「ゾナウの叡智(物理)」なのが面白すぎて、技出すたびに笑い転げてました。
謎ゴーレムとのシンクストライク、火力こそ正義、と言わんばかりの雑〜!なゴテゴテ感に打ち震えました(笑いで)。発想が小学生男子であらせられる。好き〜!!
あと、ラウル様に対してすごくお姉様だった。「姉上!」→「任せられたわ」のやりとりがすごく好きです。お姉ちゃん、じゃなくてお姉様の風格。
・ラウル様
主人公だった。
姫様主人公と思いきや、ラウル様が主人公だった。でも考えてみたら封印戦記って魔王を封印するまでの戦いだから、そりゃそうだなというか!一番悩んで一番決断してた方だった。
身体が大柄なのでアクションが映える〜!特にシンクストライク!姉上とのやつが最高にカッコよかった。演出・カメラワークも凝ってて、まさに無双!て感じで大好きです。
ソニア様とのシンクストライク、すごいラブラブ感が溢れてた(特にソニア様の手の表情)からもっと見ていたかった……おのれガノンドロフ!
・姫様
観察者だった。あるいはアドバイザー。
今回はサポート側、あくまで協力者の立ち位置の姫様でした。
最序盤のお着替えシーン(語弊のある言い方)がめちゃくちゃ可愛かった……あと古代人が全般的に大柄なので、どこ行ってもちんまりに見えて可愛かった……やっぱりいつでも可愛い!!
姫様のことはリンゼルフィルター抜きではどうしても語れないので、また後段にて。
・カラモ&ゴーレム
個々のキャラについては上に書いてるので、以下、この最高のコンビについて、やや勇み足な感想として。
カラモがあの時代における勇者=リンクなのかなと思いました。
見た目は謎ゴーレムがリンクなのですが、役割としてみれば、カラモがリンクで、謎ゴーレムがマスターソード。
謎ゴーレムのコアはマスターソードの欠片=剣。
剣には善なるものへの志向性があり、強大な力を持つ。が、その力を発揮するためには、同じように善なる魂を持つ使い手=勇者が必要である。
……と考えたとき、カラモこそが、その善なる使い手=勇者なのかなと。
だからリンクと対になる存在はカラモであって、謎ゴーレムではない。
(謎ゴーレムがリンクの似姿なのは、コアが記憶する直近の使い手がリンクさんだったから、くらいの理由のような気がします)
そう考えると、何だかストンと腑に落ちたところがあって。
二人で出撃するステージのBGMがゼルダのメインテーマだったりするのも、この二人こそが勇者&マスターソードだという証左のようにも思えます。
そして、カラモの旅の最後は壊れた剣=相棒とともにその世界を見守るというものでしたが、それは神話における英雄の生涯の定型でもあるわけで。鎮守の杜になる、というエンディングもおとぎ話のようで、切ないけど大好きです。
そしれ敷衍すれば、それはリンクの旅の終わりの一つのバリエーションでもある。
リンクが役目を終えたマスターソードとともに世界を見守るエンドが、どこかの世界ではあり得たのかもしれない……。
……いやいやいや、やっぱり姫様とくっついて〜!!というリンゼル脳の叫びはさておき、勇者という存在の一つの可能性を見せてもらったような気がします。
番外・執事ゴーレム
可愛い。最高に可愛い。
ミネル様のとこのゴーレムからすでに可愛くてキャッキャしてたのですが、野営地にも戦闘準備にも武器錬成にもいつもいてくれて、もうそれだけで私は満たされていました。声の代わりの電子音や、組み上がる時の「ゴトゴトッ」て音もすごく好きなので、たくさん聞けて嬉しかったです。
コログとゴーレム(カラモと謎ゴーレム含む)だらけの戦闘準備画面から溢れ出る愛らしさに癒されます。ずっと見ていられる。
……とか何とか書いてたら、アップデートでブロックゴーレムと共闘できる、だと……!?ヤッターー!!
他のゴーレムくんも使えるようにならないかなぁ〜ホクホク
ゲーム全般
すごくいいところ
・集団内で技を出しても処理落ちしない
・敵がめっちゃワラワラする
無双ゲームはその誕生期からプレイしている世代なので、すごい進化したなぁというのが素直な感想です。乱舞で止まらないのすごい!(そこから)
シンクストライクも相まって、今回はより多人数で挑むメリットが強調されてますが、こういうゲーム性になったのもひとえに「多人数を無理なく動かせるくらいゲームが進化したからだな」としみじみ感じました。
初期のコンセプトは「一騎当千」、つまり一人でどうにかしろという話だったから……(笑)
逆に一騎打ちは絡め手が効かないだけに手数を増やさなくちゃいけなくて、怨念ゴーレムとの戦いはすごく忙しかったなと……それでも一人じゃなかったから楽させてもらったけど。ありがとう相棒!!
気になるところ
・厄黙と同じような悩みを抱えた
素材が足りない、お金が足りない。
いや足りないことはいいんだけど、検索性がすこぶる悪い。どこに何があるのか、せめて一画面で確認できませんかね?!素材基準でのステージソートとかあってもよくない?!
お金。後半戦になるほどあちこちにお金がかかるのに、ミッション報酬が全編通してあまり変わらない。ので、常にカツカツ状態。
キャラをたくさん選べるのは本来楽しみのはずなのに、それがかえって仇となり、結果的にキャラを厳選しなければ首が回らないのは、何とももったいない限り。
何か厄黙の時も同じようなことを言ってたような気がする、のは気のせいだろうか。
・武器強化、初期のキャラほど損する問題
武器強化を段階的に解放するのはゲームデザイン的に納得できるんですが、ほとんどのプレイヤーが馴染みのある姫様・ラウル様・ミネル様、メインのカラモなどのキャラが軒並み固定武器かつ初期から使用=強化必須である結果、
「思い入れがある/よく使うキャラほどシステムが十全ではない状態で固定武器を強化することになり、失敗したと思っても外すことができず、リカバリ策が無いわけではないがかなり手間がかかる」仕様になってしまってるのはいかがなものかと……!
謎ゴーレムはその限りではないといっても、片手剣以外を主力にするのはほぼオマケ要素といえるレベルに入手・強化時期が遅い。
前述のお金足りない問題もこれに拍車をかけてて、めんどくささだけが前面に出てくるのはいかにも勿体ない感じがしました。どうすればよかったんだ〜!!
ひとまずのまとめ
Totkの物語と描写を丁寧に補完していて、スピンオフ作品としてとても楽しめました!
既存キャラは原作のイメージを壊さない範囲で遊びがあるし、何より、新キャラのカラモとゴーレムがとてもいい塩梅のキャラクターで、全力で愛せるのがとても大きいと思います。カラモも謎ゴーレムもすごくいい奴らだから、それだけでもこのゲームを推せる……!!
無双ゲームとしても、プレイ中はかなりの爽快感があって面白い。シンクストライクで色んな組み合わせを見るのも楽しい!
この「よくまとまっている感じ」、私はすごく好きですが、「新しいものが見たい」「せっかくなら原作からガラッと変わったものが欲しい」という方面からすれば物足りないというのも分かるので、そのあたりはスピンオフに何を求めるかというスタンスにもよるのかな〜と思います。
(突然自語りをしますが、私は池◯正太郎や司◯遼太郎が歴史小説と言いながらしれっと創作くのいちを入れ込んで恋愛とかはじめちゃうのに「う〜ん」と唸ってしまうタイプなので、つまりそういうことです)
システム周りについては良かれ悪しかれ厄黙の続きといったところで、ゾナウギアを使った固有技やシンクストライクなど、原作設定をとても上手に膨らませた派手な面白要素がガチっとハマっている反面、やはり武器強化周りはもう少し快適だったらなぁ〜という思いが残ります。
これは本家無双も通った道なので、こういうものと割り切って地道にやってこうと。次回作(?)に期待、ということで!
リンゼル派の視点
その音楽で!手を重ねるのは!!リンクさんの役目だから〜〜〜!!!!!!
(どのシーンかはお察しください)
ストーリー的に最高潮の盛り上がりシーンで「違ーーーーう!!」と叫ぶなんてそうそうできない体験だなって……本当にね……もう……。
脳内がバグを起こしてしばらく固まっていたのですが、ふいに「でも姫様の手を掴むのはリンクさんだけだから」というフレーズが天啓のごとく降りてきて、「そうだよね重ねるのは五百歩譲って他の人にもできるけど、掴めるのはリンクさんだけだよね」と切り替えることで事なきを得ました。危なかった。
ゴーレムに関しては比較的早い段階で前述の「あれは剣だから」という捉え方をしていたので、リンクさんと同一視することなく心穏やかにプレイしてました。
どちらかというと、姫様はずっと切なかったんじゃないかな〜と。立ち姿とか太刀筋とかの向こうにリンクさんの影が見えてたり……してたらいいなぁ〜!
シンクストライク時に一瞬浮かべる切ない表情、単に泪ムービーの再現だとは分かった上で、「あぁ、きっとリンクさんを思い出してるんだろうな」と勝手に補完して私も勝手に切なくなりました。
ちょっと話は逸れるんですが、全体的に姫様が古代をエンジョイしてるように見えるのが嬉しいような悲しいような気分だったので、そのあたりを「いや、見えないところですごく切なかったんだよ……!」てまるで見てきたかのように妄想で補ってます。
嬉しい→姫様はあっちで一人じゃなかった!よかった!
悲しい→元の時代のみんなのこと(ていうかリンクさん)も思い出してー!
いや、あの状況では帰るあてがないんだから今は切り替えてこ!しかできないからそれはそれで仕方ないんですけど、こちらは元の時代の住人マインドなので何か寂しいというか、姫様もうちょっと惜しんでほしいなっていうか……でも曇らせたいわけじゃないし、いつまでもうじうじされてもそれも困るし……でもさ〜〜!!わがままだなこのオタク。
閑話休題。
中盤の魔王爆誕あたりから「これは真面目な過去の話っぼいのでリンクさんは出てこないだろうな」と予測できたので、リンゼル的喜びはひとまず置いておいて、と腹を括って最後までプレイしました。
ただ言葉の端々に、姫様はリンクさんのことを何かすごいものとして伝えているだろうことが感じられて嬉しかったです。
姫様にとって、騎士ってすごく特別な響きなんだよなぁ、とか。
リンクは私の騎士なんです、ってあっちこっちでぽろっと無自覚で言ってるのかなぁと思うと何かこう……いいねぇ〜!!
そんでもって、あの戦いをしてもなおも解決できない問題を見据えた時、マスターソードが時を超えて来たわけで。
苦悩の中で大切な人との繋がりを確かに感じて、しかし同時に、その人とは二度と会えないのだと思い知る展開とか、何ですかその仕打ち。辛い……辛いね……。
クリアして思うのは、姫様の「あなたに話したいことがたくさんある」の「話」はこの封印戦記のことになるので、きっとカラモや謎ゴーレムのことなんかも姫様はリンクに話すんだろうな、ということです。
そしてそれを、リンクさんはどんな思いで聞くのだろうかと、その風景に思いを馳せます。
私の中のリンクさんは、嫉妬とか後悔とか憤りとか、そういう強い感情は出てこないタイプの人のような気がするんですが、さりとてさらりと流せる感じもせず(私の脳内ハイラルではBotW後にくっついてる設定のため)。
でも姫様は笑顔だし、大団円なのは本当だしで、この気持ちの置き所はどこに……何かこう……複雑だ〜!!(天を仰ぐ)
この辺りはまだまだ断片的なイメージしか出てきていないのですが、いずれまとまりが見えてきたら書いてみたいなぁ、と思っています。
勢いまかせでお見苦しいところもあったと思いますが、思うままに感想を書けて楽しかったです!
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!!
