近況報告7.11

世間の記念日めいたものに疎い生活を送っているため、七夕も特にどうということなくスルーしましたこんにちは。
誕生日とか発売記念とかもまったく気にしないたちなので、後になって「お祭りがあったんだ!?」みたいに驚いて呆れられるのがデフォルトです。
あたらめてカレンダーを眺めると、夏休みの足音がひたひたと近づいてきていて嫌な感じです。自由時間はないものと思え(戒め)
あわてて来週に予定をぎゅうぎゅう詰め込んでいます。オタクに必要なのは何よりも時間……!!

【最近読んだ本】
『小説の読み書き』(佐藤正午/岩波新書)
なにぶん小説初心者なので、書き方を、書き方を教えてくれ……!といつでも誰かに頼っています。そしてほとんどは「根性で書け」という結論に収まるので、まあうん……としょげるまでが様式美です。
それはそれとして、佐藤正午。
ファン、と言い張れるほど読んでいないのですが、独特な感触が印象に残る作家さんでした。特に『身の上話』。
ジャンルとしてはミステリなんだろうけど、トリックが解ける爽快感とかじゃなくて、繰り返しや倒叙を混ぜ込んだ文章の味わいそのものがミステリ=謎めいているような感じ。
で、たまたまAmazonのサジェストでこの本が出てきたので「そういう方の文章に関するエッセイってどんなだろうな」と興味をそそられて読んでみました。
すごい。
もう本を前にして頭を垂れました。
言葉って、文章って、こういうふうに読むんだ、という根本的な部分からの衝撃というか……。
いままで自分は小説を読んでいるつもりで全然読んでいなかったんだなと思い知って、しばらく声が出ませんでした。
といって、「こう読め、こう感じろ」と指示しているわけではなくて。
とにかく丁寧。そして自然。小説を書くこと、読むことを尽くしてきた人の自然さが全編に滲んでいる。

――読者は読みながら小説を書く。読者の数だけ小説は書かれる。小説を読むことは小説を書くことに近づき、ほぼ重なる。(本文抜粋)

この言葉が出てくるまでに、いったいどれほどの文章を書くように読み、読むように書いたのだろうと想像すると、やっぱり頭を垂れるほかありません。
書き方のHowto本ではなかったのですが、それ以上の、というよりはそれ以前のものがある、と諭された思いです。
いつの日か、書くような思いで読む、というのがどういうことかを感得できるほどの人間になれるのだろうか……と思いながら、今日もまた細々と本を読むのでした。
小説って奥が深い(当たり前)

【最近やったゲーム】
[サガエメ]
空圧波をひらめきめした(終わり)(ここに至るまでの七難八苦は省略)

[インディーゲーム]
『ストーリーテラー』
示されたお題(例:アダムとイブが追放される)を、用意された要素を組み合わせてパネル上に乗せていくパズルゲーム。
やっているうちに組み合せた時の効果とかが分かってくるので、そうなるとサクサク進められて面白かったです。
お題が意図的にゆるく設定されているので、一度解いた後に別解を考えるのも楽しい。白雪姫じゃなくて小人とキスする王子とか作れる。
スキマ時間の遊びとして大いに楽しみました!

『ソリティ馬』
もう数か月ほど家庭内でブームなんですが、ソリティアが上手くなっているというよりは競馬に詳しくなっているだけでは??と思いだしました。宝塚記念は厳しいとか三才までは内回り戦略は避けろとか、そういう話で盛り上がってばかりいる……。
ソリティア、やりはじめると止められない恐ろしいゲームなんですが、たぶん運の要素が絶妙なんだろうなと思います。
技術(=慣れ)が高まるとそこそこ安定するんですが、手札がランダムに配られる関係上どうしても運が関わってくるので、どんなに上手くなってもダメなときはメタメタだし、もうやめよう……と思った矢先に完璧な流れを掴むこともあって。
そういう時の脳汁ドバドバぶりは止められねぇなあ!!ってな感じで、ギャンブルが滅びない理由がよく分かると同時に、リアルで自分が滅びないように己を律する必要をひしひしと感じました。とりあえず馬券は買わないようにします。